二周した 以下の感想文はページ順に沿っていない、めちゃくちゃ
ケモだ 獣人を思い切り描く理由の建て付けが見事だ
狼として覚醒していく?というか目覚めたらもう身も心もすっかり狼になっちゃってて、狼全開で生き抜いていくページをたくさん使ってじっくり描かれていて、贅沢だし余裕がある
今なら目が覚めて即湖で顔を確認して、起きた出来事を思い出して絶望…という流れになりそう
狼の頭の皮を被せられてもとの皮膚とくっついちゃったらそれはもう狼ってことなんか?それ以外は人間のままなのに…?皮の狼に精神を乗っ取られてるのか?
異形編と繋がったところで声が出た
寺に案内しようとしている見慣れない女に「お前怪しいぞ!」って飛びかかる男→火の鳥が正体を現して即飛び去る というスピード展開だったから、異形編が描かれてるからこそ、この後寺に行ったんだろうとわかるけど、描かれていなかったらますます怪しまれてお寺にいかない選択肢も普通に有り得そうだなと思った
この人たちがお寺に行くシーン結局ないから、異形編のあいつらはこいつらとは別の集団ですもありえる
火の鳥さんは今回あっさり飛び去っちゃったのもなんでだろう 正体を現したのなら、その神々しい姿でもう一度「寺に行けば治してくれますよ」くらい言ってくれたらみんなさっきよりは信じてくれると思うんですけど…
まあでも、ここでちゃんと言う事聞いて寺に行ったのならそれで良し、怪しんで行かずに全滅してもそれはそれ、なのかもしれない
マリモ:命を救ってくれた犬上が好き♡←わかる
犬上:私もあなたを好いています←いつ好きになったんだ?
好きと言われたから好きになったくらい見えない、犬上がマリモを好きになる動機が…
人の命を救ったことないからわからないけど、自分の手で息を吹き返した存在がいたら、好きになっちゃうのかな?それが恋なのかはわからないけど、強烈な思い入れが発生するものだと言われたら納得はできる
い…いいのか…?
たとえば隠れキリシタンを主人公にして作品を描こうとしたら、キリスト教以外の宗教、仮に仏教としておくけど、仏教を押し付けてこようとする政府や信者を悪く描くのはいいとしても、仏教に出てくる仏の遣いを実在している存在として描いて、さらにそいつを極悪非道の悪人に描くのは…筋が悪くねえか!?!?
これだと信仰の自由を勝ち取る犬上の姿を描くのにノイズになりません?
「仏を信仰しても、土地神を信仰しても、先祖を信仰しても、『どの神を選んでも自由』という前提があるはずなのに、特定宗教の信者が信仰を強要してくる!負けないぞ!」というのと、「『仏教を受け入れない人間は死ね!!』って仏の遣いが直々に殺しにくる」のは…なんか違わね?
仏の遣いはたくさん出てくるのに仏様御本人は出てこず、実在するのかしないのか不明なのも気になる 使者が勝手に仏を担ぎ上げて好き勝手してるとも取れるし、仏の命令で悪逆非道してるとも取れる
え?これって宗教戦争の話じゃなくて神話なのか…?信仰しないからという理由で神が攻撃してくるって神話でもあんまりなさそうだけど…
神は信者が罪を犯した時に罰を与えてる印象で、信仰してないからという理由で他宗教の者に罰を与えることはしてないというイメージなんですが
と思っていたら、土地の神々vs仏教の遣いになってて、これって妖怪大戦争なのかもしれない…?になった
そういえば鳳凰編も仏教にまつわる話だったけど、仏の教えとかとは出てこなかった気がする 神様らしいことをするのは火の鳥だけって感じで…
火の鳥がいるから仏は存在を匂わせるだけで話には出さなかった?
仏の遣いは悪者に描けても仏そのものを悪く描くのはさすがにためらわれた?
お姫様に「同情してくださる?なら抱いて!」と迫られる、「やめなさい!」と口だけの犬上。抱く
わからねえ~ 確かにお姫様は気の毒なんだろうけど…実はそこまで気の毒に見えなかった 相手の男とは歳も近いし、いとこだから全く知らない相手ではないし、顔も普通~美形だし、身分も高いし、悪くないのでは…と思ってしまった モグラと結婚させられるおやゆび姫みたいな悲壮感がもっとあったら納得できたと思う
十四歳で好きでもない男と結婚させられる!というのも、まあかわいそうだけど、この時代って平民ですらそういうもんじゃないの?と思ってしまった
犬上に抱いて欲しい理由もわからんし… 居場所がない者同士で傷の舐め合いが姫には必要だったのか、自暴自棄だったのか、常人とは違う犬上に惹かれたのか、考えることはできるけど
と思ったら、密告&兄達を逃がしたせいで皇子に首を斬られてしまった おお… ここでようやく、天智天皇と大海皇子が思ったよりもバチバチに争っていたことを実感した
姫が言ってた、父を殺す算段を立ててる男の息子と結婚することへの苦しみも、天智天皇が姫を人質にとって息子と結婚させて、大海人は手出しできないようにしたと言うのもようやくわかった
まあ…よくある政略結婚やろ…と表面的な捉え方をしていたので
ここは二周目でようやく注目できた 一周目は犬上はなんで抱いたの?とストーリーを追うのに精一杯で、なんかわりとするーっと読んでしまった
大海~が天智~に暗殺される前に仏門に入ったからなあなあになったと思ったけど、大友皇子の部下が大海~への食料止める予定だと話す→姫が大海に伝える→大海、天智を討つと決める→姫に伝える→姫、兄を逃がす→姫、大友の母に見つかる、首はねられる
だから、大友皇子の部下が食料を止める話をしなかったらずっとなあなあでいけたんじゃないか…?いや無理か 部下が話さなくても実際に食料を止め始めたら大海~は決心するだろう 姫の手紙でそれがちょっと早まっただけにすぎないか
大友皇子:叔父上と戦いたくない、誰かがこうなるように仕組んだんだ!
と言ってるけど、この部下の食料止める予定宣言を大友皇子が聞いてるか、聞いてないのか描写が微妙なんだよな まあ叔父上と争いたくない!と言うくらいだから聞いてないとするのが妥当か
んで犬上!なんなんだお前は 私は「あなたを愛しているのだ!」ってマリモに向かって愛を叫んだのを知ってるぞ
信仰の自由のために戦って理不尽に捕らえられたのに、同情心で結婚前のお姫様を傷物にするのは明確に罪じゃないですか 罪人が言いがかりじゃなくなっちゃうよ
でも私が今火の鳥を読んでこんなにぐちゃぐちゃ言ってるのも変だとは思っていて、 姫にも犬上にも、居場所がない者同士で身を寄せ合うこのひとときが必要だったんだなで終わらせるべきなんだと思う
これを言うのもアレだけど、おばばvsマリモもちょっと居心地が悪かった
おばばは犬上を実の息子のように思ってる、でほろりと来たのに、マリモをひたすら邪険にするのは悪い意味で「母親」で嫌だったな いい歳した息子を慕う女の子を邪険にするおばあさん、まあここまではいいにしても…狼の姿のマリモに張り合っておばばも犬上のお腹ぺろぺろでなんか余計に駄目になっちゃった おかしいな…祈りであり看病であるはずなのに…
通訳の男が「メス狼と舐め合いっこしてる!へんた~い」って茶々入れてくるのもいいのか悪いのかわからん これが入っているからギャグ描写と捉えていいのか、やっぱ第三者から見たら変態的なことをしてるんじゃん!と思ってしまうのか
うう……息子コンをこじらせた母親に見えてしまってキツイ
おばば、今だと悪気なく「息子かわいい、息子に近寄る女許せない」系のエッセイ漫画化してSNSにあげてユーザーに叩かれてそう こんなこと考えたくない、素直に物語を読みてえ
天智天皇に会いに行く→会う前夜、犬上が夢を見る→誘拐?されて姉と引き剥がされるスグルを今回の猿田が拾う→天智天皇主催の狩り→立派な領地と名前をもらってる犬上。天皇に会って四年経ってることが触れられる
すげえ 天皇と犬上が顔を合わせるシーン描かないんだ 大胆だ
犬上の夢から狩りへの場面転換がよすぎる 矢が降ってくる
ご崩御で大赦ってあるの? ご誕生と改元ならわかるけど
調べた あるみたいです
でも普通は軽犯罪が恩赦の対象のようなので、犬上の役人殺しは超特別待遇だと思う
大海人皇子が大友皇子にお願いしたから
うーん、「名前がスムーズに読めない」のもいまいち入り込めない理由だな おおあまのおうじ、おおとものおうじ、十一媛(とおちのひめみこ)とかさ… 毎回ふりがな振ってくれたら助かるんだけどな
おばば、マリモを「ただの狼じゃないか」と言う犬上を、「それでこそ」って言ってるけど、マリモをただの狼にしか見えていない犬上にそれでこそ感は、ない…
むしろずっとマリモを気にして庇っていたのが犬上だから。ゆきずりの十一媛とセックスするけど
「それでこそ”おばば理想の犬上”」という意味なのかしら
んで、人間に戻った犬上(以下ハリマ)にとってマリモが「ただの狼」になっちゃったのはなんでだろう
狼の顔が斬られて腐って落ちた→ハリマに戻った、同時にハリマにとってマリモがただの狼になった
ということは、狼の顔の方にマリモへの想いは宿っていて、その顔をなくした今、ハリマにとってマリモはただの狼になってしまった?狼の目を通じてマリモを見ていたから?
「ただの狼じゃないか」も、マリモとのこれまでを覚えていてなおただの狼でしかなくなっちゃったのか、それともマリモ関連の記憶ごとすっかりなくなっちゃったんだろうか 後者かなあ…?前者だったら、マリモの正体が狼ではなく狗族であることまで忘れていて、さらにマリモ愛している!もなかったことにしてるから、それだとあまりにも、もう少し言い方ってもんがあるだろ!になるし
今まで見てきた犬上の人格はハリマじゃなくて実は皮の狼の方だったということかもしれない…
狗族が人間界を見てる三つのコマとても良い 筆が生き生きしてる
ボサットウの四天王のカチコミさ、鳥居の前で遊んでたくぞくの小さい子どもたち焼け死んでるよねこれ…
それで「何かご用でしょう?」ってノビルは…呑気すぎない? 子どもらの絶命の悲鳴聞こえなかったのか?すぐそこなのに!?
初手から子ども達を焼き殺すやつらに対話を求めるのは無理だよ…
この後を思えばこの段階で「何してくれとんねん!」って即臨戦態勢になれない時点でもう負けは決まってたとも読める あいつらまじで話が通じないから…
大陸から渡ってきた人間たちと共にヤマトの王に取り入って守護神になった
え?じゃあこの遣い達はもとはなんだったんだ?ただの人間?
異教の神はあっという間に人間の貴族を手懐けた
仏が…?人間の貴族を手懐けた?いいのかこんなの描いて…?
石にされた使者 ぐろい…顔がわかる…
ひらふ大将、犬上とおばばを焼き殺そうとした村長の首を刎ねる
首飛んでくる
死んだかと思いましたぞ!
次のページ、もう天皇の元に行くために村を出発してる、話が早い
光教
火の鳥が宇宙船の中に入ってきた なぜ?
クルーの技師大友が火の鳥を地球に連れ帰った なんで大人しく連れていかれてカプセルに閉じ込められとるんやこの火の鳥は…
火の鳥の血を飲むと不老不死になれると技師が発見 どうやって?光教の誰も、教祖の大友すら血を飲んでないのに?
火の鳥を崇めるのが光教。技師は光の大教祖に収まる
スグルが盗もうとした火の鳥は偽物だった よかった~人間にほいほい封印される火の鳥じゃないよね
じゃあ、火の鳥を宇宙空間で見かけたというところは本当で、船に入ってきた以降はでっちあげなんだろうか
だとしたら血を飲んだら不老不死になれるという部分がなぜかドンピシャに当たってることになる 誰も飲んだ様子がないのに 飲まずに研究?だけでそんなことわかるのか?
どこまでが真実なんだ…
おばば、めちゃくちゃ有能 軍師にもなれる
犬上個人が仏教の強要を拒絶するのはまあいいとして、そのせいで村人を何度も危険に晒すなと思ってしまう 村人たちは犬上を慕ってくれてるけど、私が村人だったら、犬上が役人殺して大事になった時点でそろそろ降伏してくれって嫌になるかもしれん
犬上が自分の首をくれてやる、その後村人は仏教を受け入れれば良いとまで言ってる信仰の自由のために死ねるような男には無理な相談だろうけど…
天狗(あまきつね)の長、痛風(つうふう)
すごい名前
霊界戦争
やっぱり妖怪大戦争ですよね!?
韓国殿、天晴れないいやつ
犬上を説得してくれるし、村に手紙書かせてくれるし、相談しろ協力したのに言ってくれるし、果ては王子に合わせてくれるし 警備に賄賂までやって
正々堂々と打ち合って斬った犬上をまだ心配してるし、手当しろ言うし
スグルはなんでヨドミを好きになったんやマジで
ヨドミもなんでスグルを好きになったんや… 刺されたんだぞ
ここは犬上→マリモ以上にわからない、というか好きになりようがない過程だった
服を追い剥ぎされる→互いにナイフで決闘→スグルがヨドミを刺す だったから…決闘中に「この子のこと好きになりかかってるのかも」と独白するスグルもわかんねえよ
わからん…ついていけん…と思ってたけど、二周目読んだら、千年前からこうなる運命だったんだなと納得した
今回の火の鳥さんは、太陽神として祀られてた?みたい
宗教そのものは悪くない、政治に利用され、権力と絡んだ宗教はそれは残忍なもの
それは本当にその通りだし納得できるけど、この作品の仏教の遣いは政治に利用されてなかったら+権力側にいなかったら害はなかったのかというととてもそんなふうには見えないんですけどぉ…
いやでも天皇が受け入れなかったら日本に上陸することもなかったのか?
仏教を流行らせると都合よく統治できるから天皇は仏教を受け入れる。国民に仏教を強要する→仏の遣い暴徒化…だから、「いやうちはいいんで…」って跳ね除けるか、「布教はしてもいいけど信仰は自由だから強要はすんなよ」と釘刺してたらあんだけ無茶苦茶な暴走にはならなかったのか?
犬上が仏の遣いをほとんど殺したあとに、大海皇子が天武天皇になって信仰の自由を認めたという時系列だから、仏の遣いが天皇の許可がない場合だとどう動くのかわからないままだったな
許可というか…吸血鬼は家主に招待されないと家には入られないみたいなこと。天皇が、うちにとっても都合いいし国民に仏教強制するよーんしなかったら仏一派は意外と大人しくしてた、というか暴れることはできなかったのでは?という疑問
んで大オチが、狗族の世界にいこう!と空の彼方に飛んでいく犬上とマリモ
ここはきっと狗族の世界よと言うマリモだけど、そうなのかなあ…どちらかと言うと死後の世界に見えます…
ふたりが飛んでいった先が、周りの雲が真っ黒なのも怪しい
増長天がぬっと出てきそうで怖い
ハッピーエンドでいいんですか…!?
二周目で、おばばはかわいいなと思うようになった
一周目はなんかちょっとキツかったんだけど、最初は「犬上についていけばおばばも運が開ける」と言って付いていってたのに、頑固な犬上に振り回されまくるし、それでも助けようとするし、最後には「犬上がわがままだから心配でついていく」と言う
いいですね 男女バディって感じで
おばばだけが犬上を好きなんじゃなくて、犬上というかハリマの方も、「地位を捨てて旅に出るけどおばばはついてくるか?」と聞くくらいには好きというのが良かった
やっぱり話が長すぎると「長すぎる…早く読み終わりたい」という感想になってしまう
主要キャラも多いし時代柄名前も複雑だし、時代が行ったり来たりするし、話を理解するために覚えておくことが多すぎて途中でだらけてしまうな
だからこそ二周読んでるんですが
前書きに「壬申の乱を独自解釈で描いた」とあって、なんかそんなのあったなあ~と思い、天智天皇の登場シーンでもなんかこんな人いたなあ~という感じで、でもここでググってネタバレ知りたくないしな~と思って読み進めたけど、手塚先生はもしかしたら壬申の乱の勝者くらいは頭に入った状態で読んでもらうことを想定していたんじゃないか 私はまったく頭に入っておりませんでした
面白かった部分もたくさんあったけど、仏教と仏の遣いの描き方が納得いかない話だった…こんなにわかりやすい暴虐非道な悪人たちによる侵略戦争にしていいのか?罪のない子どもを大勢焼き殺すような
でも裏を返せば、仏教をそんなふうに描いて出版していいんだ!?と驚く作品でもあった
今ならたぶん無理じゃないのかな…いや当時ですらどうだったんだ
手塚治虫の漫画はああ見えて意外とエロいしめちゃくちゃケモナーみたいなことはよく聞くからそこは驚かなかったけど、仏の遣い完全悪役化には本当に驚いた。こういう無茶苦茶もするんだなあ