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悪童日記読んだ

MOTHER3のモデルと言われる、アゴタ・クリストフの悪童日記を読んだ。
戦時中、疎開先で強かにずる賢く生き抜く双子の話で、作中の女中や軍人いわく天使の容貌らしいけど、この双子は大人たちまで手玉に取って、やることなすこと悪辣極めている。彼らを嘲る悪い大人たちにやり返すけど、それがスカッとするかというとそうでもなく、描写が淡々としているので、恐ろしさの方が勝つ。やり返すのレベルが「むごたらしく殺す」だしな…

でも、抜け目なくずる賢く振る舞って、周りが貧困に喘ごうとも物資や食べ物に困らない生活を送る双子はとても魅力的だった。なんだろう、汚い、なのに見ていたい…という気持ち。

おばあちゃんのりんごのエピソード好き。偏狭なおばあちゃんの、他人への情が唯一見られた場面かもしれない。

ラストはええ~!?!?どうなるの!?!?、実際に驚きすぎて姿勢が伸びた。

読んで良かった。続編も読む